人口約300人の村 愛媛県内子町石畳石畳の人の声今日も石畳のどこかで暮らす「石畳の人」に
この土地への思いを聞きました。

[Vol.5]武藤浩次さん、裕子さん

田舎暮らしをしたい、という想いを持ったご夫婦。
石畳で生きる人の心に触れ、「ずっとここで暮らしていく」と決めたお二人に話を聞く。

「もう一度訪れたい」その思いが今につながる

ぽつんと畑で仲良く休憩をしている、農家のおじいちゃんとおばあちゃん。
石畳ではよく見るそのような光景を見て、「あんなふうに歳をとりたい。ここに住んだらそれができるのかな。」そう思ったそうだ。

「お天道様がのぼったら動いて、沈んだら自分も寝るという当たり前の生活がしたい」と思っていた武藤さん。石畳で暮らしている今の表情からは、なにか肩の力がぬけたような、ほっとした気持ちが垣間見られた。

石畳に移住したのは2007年12月。歩き遍路で立ち寄った石畳で出逢った自然や人に、二人の心が動かされた。「ああ、ここがいいな。もう一度見たいな。」と思ったと、懐かしそうに語る。しかし、田舎で暮らしたいという想いで来た、伝手も所縁もない土地での暮らしは、想像以上に理想からほど遠い生活であった。それを支えてくれたのは石畳の人であり、炭との出逢いであり、生きているという実感である。

自然の力は人を強くし、優しくもする。生きるために働き、一緒に生きていく仲間を見つける、そんな当たり前の生活が石畳にはある。人を信じ地と共に生きる、石畳で感じた想いである。

「もう一度訪れたい」その思いが今につながる

手仕事の技を地域に残し、未来に繋がる

山里に佇む石畳の宿。人が集い、囲炉裏を囲む。武藤さんの焼く炭を通し、掌から伝わる温かさは、冷えた心を溶かす。

高い技術が要求される「茶道炭」を焼く、炭焼き職人の大木一さんの技を受け継ぎ、問屋に卸す一方で全国の茶道家に直販する。
「空気の入りと出の微調整が、美しい放射状の割れ目と、樹皮も離れない菊炭を生み出す。」そう語る武藤さんからは、仕事を越えた何かを感じた。

内子町の伝統ある手仕事の技を地域に残し、かつて自分が感じた温もりを、炭という形で伝えたいのかもしれない。自分の山をもち、自分で育てた材を伐り出し炭にする。そして受け継いだ技を次世代に受け継ぎ、炭焼き職人が増えることを願う。それはまた、手入れをしないと荒れるクヌギ林を守ることにも繋がるようだ。

浩次さんはこの土地で茶道炭焼き職人になり、裕子さんはパン職人として生きる。自家栽培の小麦粉から造る酵母で「石畳だから焼けるパン」を生み出し、パンを通して、また石畳の人とつながる。

余計なものを求めず、ただ生きる。石畳でやりたいことは、たくさんあるようだ。

手仕事の技を地域に残し、未来に繋がる

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